カタチとチカラ5 ~トーラス循環は根本原理

世界は、波動とトーラス循環でできている

根源から生まれた波動が、トーラス循環によって形づくられたもの。
それが、私たちが「現実」と呼んでいるこの世界です。

ミクロからマクロまで、私たちの存在も、この世界も、
すべては波動がトーラス循環に沿って定まることで成り立っています
それが、この世界のしくみであり、はじまりでもあるのです。

そして、カタチ(シンボル)とは、
このトーラス循環のはたらきや性質の一部を、
人が扱えるようにかたちとして表したものです。

これは、単なる比喩ではありません。
これこそが、この世界の本質であり、出発点なのです。

トーラス循環とは、中心から生まれた流れが外側へ広がり、
再び中心へと還ってくる、絶え間なくめぐる運動のことです。
自然界の磁場、風、呼吸、心臓の拍動などにも、この動きがあらわれています。

とても大切なことなので、あらためて繰り返します。
この世界は、振動パターンとしての波動が、
トーラス循環によって構造化・定義されることで存在しているのです。

言い換えれば、「波動」という素材に、
「トーラス循環」という流れと、「カタチ(シンボル)」という手法を重ねることで、
この世界はひとつのあり方として成り立っているのです。

 

比較で見えてくる「この世界」の構造

この世界のしくみをより直感的に理解するために、
あえて「この世界」よりも下の層にあるものとして、
「絵本の世界」や「メタバース(3D仮想空間)*1」とくらべてみましょう。

絵本の世界 メタバース
(コンピュータ内の世界)
この世界
素材
(根本単位)
顔料、ロウ、パルプ 0と1 振動(波動)
道具
(根本法則)
クレヨンと紙 記数法*2 トーラス循環
手法
(表現の仕組み)
描く プログラム言語 物理法則・カタチ
創造物 紙に描かれた世界と
登場人物
3Dバーチャル空間と
アバター
4次元時空と
その中の存在
認識領域 絵本の中の世界 仮想空間の中の視点  現実世界(4次元時空)

*1メタバースは、厳密にはこの世界より低い階層ではありません。
*2文字や記号と一定の規則を用いて数を表現する方法

この世界における「トーラス循環」は、
絵本の「クレヨンと紙」や、メタバースの「記数法」にあたります。

たとえば、クレヨンがなければ絵本は描けず、記数法がなければ仮想空間は組めません。
それと同じように、トーラス循環がなければ、この世界も成り立たないのです。

 

人は、複数の階層にまたがって存在している

ここまで読んで、「この世界」のさらに上(表の「この世界」よりも右側)に
さらに高次の階層が存在するのでは?と考えたかもしれません。

その感覚は、正しいのです。

私たちの意識や精神や心、意識と呼ばれる領域は、
この物理世界よりも高次の階層に属しています。

仏教でいえば「第六識」、神智学では「マナス」と呼ばれる領域です。
脳科学では、意識は「自己保存のためのシミュレーション機能」と捉えることもありますが、
それはあくまでこの現実世界の中だけでの説明にすぎません。

私たち人という存在がときに苦しさを感じるのは、
「この世界」と、その上にある層の両方に同時に属しているからです。

考えごとに没入しているとき、誰かへの強い思いに浸っているとき、
私たちは、一時的に「上の階層」に意識を置いています。
けれど、ふと我に返えれば、生活や義務、社会のしくみの中に引き戻される。

つまり、意識は高い層に属していても、
身体と行動は、この世界に縛られているということ。
そのちぐはぐさが、生きることの違和感としてあらわれる。
でも実は、それこそが「人間であることの尊さ」でもあるのです。

 

上の階層に属しているのに、動かせない世界

本来、上の階層に属する存在は、下の階層をコントロールできるはずです。

たとえば、私たちは絵本の中の登場人物を自由に動かし、その世界をどのように描くかを決められます。
同じように、高次の意識に属する私たちは、
この現実に対して、本来は大きな影響を持っているはずなのです。

けれど実際には、多くの人が、現実に翻弄され、思うようにいかないことに悩んでいます。

「なぜこんなにも動かないのだろう」
「なぜこんなにも届かないのだろう」

その原因は、自分の主体がこの現実の中にあると信じ込んでしまっているからです。

制限を前提にして思考し、外側の条件に反応しながら、
与えられた現実にただ順応しようとしてしまう。
その結果、本来の意識の力が、うまく発動されなくなるのです。

けれど、ここにひとつの逆説があります。

現実が思うようにならないという体験こそが、
眠っていた「意識のチカラ」を目覚めさせる入口なのです。

すべてがスムーズに叶っていたら、わざわざ内側を見つめる必要などなかったでしょう。

けれど、叶わなかった。動かなかった。
だからこそ、あなたは問いを持ち、探しはじめた。
そしてその問いが、眠っていた力を目覚めさせようとしているのです。

スムーズな現実は、気づきを必要としません。だからこそ、動かない現実は、気づきを生む。
現実が動かないという体験は、人生の罠ではなく、「内側の力を思い出すためのしくみ」なのです。

だからもし、うまくいかないことに悩み、何かを探しているのだとしたら、
それは、もうすでに動きはじめているということ。

この世界で、あなたの意識をどう発揮できるのか。
それを探しはじめた瞬間から、旅は始まっています。

そして今まさに、この文章を読んでいるということ。
それ自体が、あなたの旅の証なのです。

 

素粒子がつなぐ、意識と現実の接点

思うようにいかない現実に戸惑いながらも、私たちはどこかで、こう感じています。
「この世界は、本当はもっと動くはずだ」と。

その直感には、根拠があります。
物質の根源にある「素粒子」は、私たちの意識との不思議な関係を見せてくれます。
誰かが「観測した」その瞬間、素粒子は波から“粒”へと姿を変えます。
ただ見るだけで、世界が変化するのです。

つまり、意識は、現実に触れている。
これは比喩ではなく、すでに確認されつつある事実です。

さらに素粒子は、同時に複数の場所に存在したり、
距離を超えて瞬時に影響し合う性質も持っています。
そのふるまいは、直感や祈り、共感や気配と、とてもよく似ています。

量子の世界は、私たちにこう語りかけています。
「現実は、ただの物質ではなく、意識とつながっている」
そしていま、私たちはそのことを少しずつ思い出しはじめています。

意識で思い描いたイメージが、わずかに世界へと近づいてくるような感覚。
感情や思考が波を変え、波が、現実のかたちに揺らぎを与える。

それはもう、個人のスピリチュアル体験にとどまりません。
人類全体の意識が、変わりはじめている。

とはいえ、この「意識の時代」への移行は一瞬では起きません。
それは、数世代をかけて進んでいく、魂の軌道の再設計でもあります。

 

この世界を変える、静かな方程式

思うようにいかない現実に、何度も立ち止まってきた人ほど、
気づいているはずです。
ただ内側で感じただけでは、現実はなかなか動かないということを。

変えるには、その意識を現実に届かせる方法が必要です。

私はこの世界の成り立ちをもとに、
「意識 → 波動(素粒子) → 現実」という流れを扱うための
ツール群をかたちにしてきました。

それは、意識の動きをかたちに変え、現実へと翻訳するための装置です。

感じたままにせず、動かせるものへ。
それが、私がずっと形にしようとしてきたことです。

もし、あなたの中にまだ「届かない感覚」があるのなら、
それは、世界が動く準備が整ってきた合図なのかもしれません。

世界は、波動とトーラス循環でできている。
そしてそのしくみは、今もあなたの中で、静かに息づいています。

そこから、すべてが動きはじめるのです。

 

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