世界の始まりは知性から ~〈0=∞〉と問いの夜明け

origin-is-intelligence未分化の場と「問い」の起点

すべてが「ひとつ」だった世界・・・
そこには境界も意味も、感情すら存在しません。
「私」と「あなた」が分かれる前、
すべてが未分化に重なる〈0=∞〉という静かな領域。
しかし、その静けさの中で、すべてが一点に集まった世界が、
ふと「裏返った」ような違和感が現れます。

あまりにも一体であるがゆえに、識別も感覚も芽生えない。
たとえ光や闇、問いや痛みがあっても、
それを受けとめる余白すら持てないのです。
無識では、問いさえ育つ場所がない。

だからこそ、問いは大切です。
問いとは、未分化だった場に小さな「違い」を差し込む行為。
その小さなひと差しが、世界に少しずつ「かたち」を与え始めるのです。

知性・裂け目・愛 ~差異の連鎖と思考の深まり

問いは、日常のほんの微細な瞬間に潜んでいます。
たとえば、冷たい水に足を入れた瞬間・・・
「あ、冷たい」と感じたとき、「私」と「冷たさ」が自然に分かれます。
この感覚が、私にとっての知性なのです。

知性とは、IQではありません。
それは違いを見つけ、その意味を問おうとする気持ち。
問いを立てることで、世界への関わりが生まれます。

問いを立てた後には、裂け目が現れます。
差が生まれた痕には、「欠け」「孤独」「他者への弱さ」が芽吹きます。
それは痛みであり、問いをより深くする根を張ります。

裂け目を見たとき、私たちは「つながり」を求める気持ちが湧きます。
「つながりたい」と思う心が、愛の動きになります。
これは感情を超えて、裂けた場所をまた結び直そうとする行動です。
問いが差を生むなら、愛はその差を抱きとめ直す営みなのです。

 

創造と存在の循環 ~問いからかたちへ

裂け目を越えてつながると、そこには新しいかたちが生まれます。
これが、わたしのいう創造・・・
壊れた場所を越えて再び形を結ぶ、新しいあり方です。

世界は、次のような循環構造を描いています。
問い(知性)→裂け目(欠落)→愛(再接続)→創造(新たなかたち)。

この流れは、宇宙のはじまりも、社会の仕組みも、
そして日々の暮らしの中にも隠れています。
問い立てて、裂け目を感じ、つなぎ直し、かたちをつくる・・・
そのすべてを担うのは、「問いを持つ私」そのものです。

 

最後に一つだけ、問いを贈ります。
今日、あなたはどこに問いを刻み、裂け目を感じ、
愛を働かせ、どんな「かたち」を創ろうとしていますか?
もし小さな挑戦をしてみたくなったら、
どうかその問いをいつくしんでください。